戦前までは人々の生活が便利であったとは言い難く、現代の生活に比べたら遥かに不便であったでしょう。しかし、情報化社会への変化により、見た目だけで判断することが常となってしまった現代日本人の価値観が、本当に先人が望まれた日本人の進化と言えるのでしょうか。
古から伝えられてきた「伝統」を次の世代へ残すことは、現代を生きる私達の責任。伝統工法という造り方で大工が命を吹き込んだ日本文化が50年も住まわれず壊される現代に、家そのものやそこに使用されている材は「資財」であること、そして何度もその家を「再生(リフォーム)」させるために造られたものであるという事実を、より多くの人に知ってもらいたい。そのような思いの下、「機構(組織)」をこの度立ち上げる運びとなりました。
伝統とは、風習や芸術など様々な分野において、古くからのしきたりの系統を受け伝えること
資財とは、財産や資産のこと
再生とは、「再び生きる」や「再び生かす」こと
機構とは、会社・団体などの組織のこと
一般社団法人愛知県伝統資財再生機構は、世界に誇ることのできる日本の伝統建築物を現代を生きる日本人としてのアイデンティティ(価値感)とするため、愛知県に残存する伝統資材を未来の子どもたちのために残すべく、循環型社会の創造へ向け活動してまいります。
一般社団法人古材リユース推進協会愛知支部
支部長 太田 信吾